三合派は、紫微斗数の中で最も古典的で広く普及している流派の一つです。主に星の配置とその相互作用を重視し、命盤の解釈において「三方四正」と呼ばれる宮位の関係性を中心に分析します。
1. 三合派の特徴
- 星の数が多い:14の主星(甲級星)に加え、六吉星(文昌、文曲、左輔、右弼、天魁、天鉞)、六煞星(擎羊、陀羅、火星、鈴星、地空、地劫)など、100以上の星を使用する場合もある。
- 三方四正を重視:命宮・財帛宮・官禄宮の「三合宮」と、対宮(命宮の反対側の宮)を組み合わせて運勢を判断9。
- 廟旺・落陷を考慮:星の強弱(「廟」「旺」「利」「平」「落」「陷」)によって、その影響力を評価。
- 格局(パターン)を重要視:特定の星の組み合わせ(例:「紫微天府同宮」「殺破狼格局」)によって、人生の大きな流れを予測。
目次
2. 三合派の命盤解釈方法
(1)星の意味と宮位の関係
三合派では、各宮に入る星の性質を詳細に分析します。
- 命宮に紫微星:リーダーシップを持つが、左輔・右弼がないと孤独な傾向。
- 財帛宮に武曲星:金銭運が強いが、煞星(火星・鈴星)と組み合わさると浪費傾向。
- 夫妻宮に貪狼星:恋愛運は旺盛だが、化忌があるとトラブルが多い。
(2)三方四正の見方
- 命宮・財帛宮・官禄宮:人生の主要テーマ(自己・金銭・仕事)を表す。
- 対宮(遷移宮):外部環境や社会との関わりを示す9。
- 例:
- 命宮が「天機+太陰」で、財帛宮が「天梁」、官禄宮が「巨門」の場合、知的職業(教育・コンサルティング)に向く。
(3)大運・流年の見方
- 10年単位の大運:各10年ごとの運勢を、大限命宮から判断。
- 1年単位の流年:太歳(その年の干支)に基づき、流年命宮を分析。
3. 他の流派との比較
比較項目 | 三合派 | 飛星派 | 欽天四化派 |
---|---|---|---|
重視する要素 | 星の配置・格局 | 四化星の飛ばし方 | 生年四化・來因宮 |
使用する星の数 | 100以上 | 約30 | 14主星+四化星 |
解釈の特徴 | 星の性質を深掘り | 時間的な運勢変化 | 宿命的な因縁 |
適した占い | 性格・適職 | 短期運勢 | 人生のテーマ |
4. 三合派の歴史と発展
- 起源:唐の時代の陳希夷(陳摶)が基礎を築き、明代に体系化された。
- 日本への伝来:戦前に阿部泰山が紹介し、その後、台湾や香港で発展。
- 現代の展開:台湾では「中州派」として継承され、日本では初心者向けの書籍も出版。
三合派とは
三合派は、紫微斗数の中で最も星の性質と宮位の関係を重視する流派です。初心者にも理解しやすく、性格分析や長期的な運勢予測に適しています。他の流派と比べると、より「静的」な解釈が特徴で、人生の大きな流れを把握するのに適しています