目次
飛星派の基本思想
(1)四化星の重要性
飛星派では、星の配置よりも「四化星がどの宮に飛ぶか」を重視します。
- 化禄(A):利益・拡大
- 化権(B):権力・努力
- 化科(C):名声・安定
- 化忌(D):阻害・課題
四化星は、生年干・大限干・流年干などから飛ばされ、宮位同士の関係性を分析します。
(2)「飛星」の意味
「飛星」とは、四化星がある宮から別の宮へ影響を及ぼすことを指します。
- 夫妻宮から化禄が官禄宮に飛ぶ → 配偶者の協力で仕事運が向上
- 財帛宮から化忌が命宮に飛ぶ → 金銭トラブルが自分自身に影響16
2. 飛星派の主要技法
(1)天盤・地盤・人盤の使い分け
飛星派では、3種類の盤を使い分けます。
- 地盤:基本の命盤(生年月日から算出)
- 人盤:特定の宮を中心に再配置(例:父母宮を命宮と見立てる)
- 天盤:四化星の飛び方を可視化した盤
(2)來因宮と生年四化
- 來因宮:過去世からの課題や人生のテーマを示す宮
- 生年四化:生まれ持った運命の傾向(生年化忌がある宮は課題が集中)
(3)宮位転換技法
一見関係ない宮同士を結びつけて解釈します。
- 兄弟宮は財帛宮から見ると「田宅宮」 → 兄弟が家計に影響を与える
3. 飛星派で占えること
- 恋愛・結婚:出会いの時期、配偶者の性格、離婚リスク
- 仕事:転職の吉凶、独立の適期
- 金運:収入源、浪費傾向
- 健康:病気のリスク時期
- 人間関係:上司・部下との相性
4. 他の流派との比較
比較点 | 飛星派 | 三合派 | 欽天四化派 |
---|---|---|---|
重視する要素 | 四化星の移動 | 星の配置・格局 | 生年四化+自化 |
使用星数 | 約30星 | 100以上 | 14主星+四化星 |
解釈の特徴 | 短期運勢 | 長期的な性格分析 | 宿命的な因縁 |
飛星派
飛星派は、「四化星の動き」で運命の流れを精密に予測する流派です。他の流派よりも「いつ何が起きるか」を明確に示せるため、実用的な占いを求める人に適しています。ただし、技法が複雑なため、習得にはある程度の経験が必要です。